どんなシチュレーションでも有効な後輩の指導のやり方について、まとめてみた。
<先輩の9割は育て方を知らない>
・ほとんどの企業は後輩育成について教えてもらうことはほぼない
・後輩も先輩の教育方法が良いか判断できない
人を教育するというのは絶対に避けて通れない道です。
上下の関係にかかわらず友達に教えるとき、お客さんに教えるとき、子供を育てるとき、あらゆる場面で考え方の土台として役立ちます。
<後輩教育のゴール>
Q.教育のゴールは何でしょう
最終的に後輩が何をすれば教育したことになるのか
A.後輩が会社の利益を最大化する行動を取ること
それが先輩の仕事になります。
具体的には
①適切な目標を与えること
②目標を支援すること
部下の能力をわずかに越えた目標を与えることが大切。
<一番やってはいけないのは無茶ぶり>
具体的には
・上司も解決方法がわからないこと
・後輩の能力をはるかに超えること
はNG
また、後輩の仕事に先輩が責任をとらないことも問題となるため、少なくとも一緒に考える姿勢が必要です。
無茶ぶりばかりをすると後輩のやる気を奪って信頼をなくすことになりかねません。
<①適切な目標を与えること>
高すぎる目標を与えるよりも適度な目標を渡して大幅に達成者のいう方が効果的です。
その人の能力に応じてどれだけ噛み砕いた目標を出すのか判断するのも先輩の重要な仕事の一つになります。目標がないと人は仕事に緊張感がなくなります。
<...優秀な人が会社を辞める時...>
優秀な人が辞めるのは、会社に不満があるからではありません。目標がなくなった時です。もしくは今いる会社よりもより魅力的な目標に出会えたときに人は会社を辞めます。
それくらい、目標設定は後輩のやる気に関わるとっても大事なものなんだよってことを理解して下さい。
<②後輩の目標達成をサポートする>
具体的には
・指示を与える
・気づきを与える(後輩主導で仕事を進めてもらう。一緒に考える機会を作る)
「指示のメリット」
・早く成果がでる
「指示のデメリット」
・考えることが身につかない、学びが浅い
・やり甲斐が弱い
・成果に創造性が生まれない
「気づきを与えるメリット」
・考える力が身につく、学びが深くなる
・やり甲斐が生まれる
・成果に創造性が生まれる可能性がある
「気づきを与えるデメリット」
・成果が出るのが遅い
「指示」も「気づきを与える」もどちらも必要なので、部下や内容に応じて使い分けていく力が必要となる。(マネジメントが必要)
基本的には「気づきを与える」方式で教育するのがよいが、初めて行う場合や、一回やった方がわかりやすい場合は「指示を与える」方式がよい。
昨今のビジネスは流れが速いため、一人一人の主体性創造性を発揮することが大事になる。そのためには指示ではなく、気付き方式が大切になっていく。
google だったり facebook の職場はすごく創造的なクリエイティブな雰囲気ですよね?あれは、個人がやりがいや主体性創造性を発揮できる環境を作るないと勝てないからです。軍隊式の上から言ったことを素直にやるだけの組織打倒も勝てなくなってきているのです。
<絶対理解しておかないといけないこと>
後輩は先輩の指示に従わないといけないという事。やる気が出ないものはやらなくていいと勘違いしている後輩は大問題です。
最近は個人の働きやすい環境があまりにも取り上げられた結果、指示に従わなくてもいい、やりたくないことをやらなくてもいいって勘違いが増えている気がします。
ピラミッド型組織で働くことを選んでいるのであれば給料もらう以上、最終的には上司の意思決定に従うということを絶対に忘れないようにしましょう。嫌なら独立しましょう。
自分の意見はもちろん持つべきで、その意見を伝えるべきだけど、最終的な判断権限は自分にはないと理解しておくことが重要です。
後輩に対してもこの組織の原理原則は納得してもらいましょう。
<気づきを与える方法について>
気づきを与える方法は紙に書きだしてもらったり対話したりして機会を与えること。
後輩と先輩が面談する機会を作るのも有効。
手法を2つ紹介する。
①カウンセリング(課題の解決をする)
②コーチング(ゴールを明確にする)
<①コーチング>
コーチングでは1年後あなたの仕事が人生を変えるほど良くなっているとしたらどんな状態ですかと理想を聞きます。またはお客さんが感動して涙を流すほど最高の接客をするにはどうしたらいいですかとか。
人生を変えるほどーとか社内で一番になるほどとか涙を流すほどとか。具体的な条件を入れるのが有効です。
<②カウンセリング>
カウンセリングでは今仕事で悩みを感じていることはないですかと課題を聞きます。これは信頼関係があって相手が嫌じゃなければプライベートの悩み相談もありで、実際含めた方が良い。
仕事に関係ないだろうという人もいるかもしれませんが、プライベートですごく嫌な事があれば仕事に集中なんで出来るわけありません。仕事であってもプライベートであっても悩みは悩みです。但し、不用意な詮索をしては絶対にダメです。プライベートに触れていいのはあくまで相手が言い出してくれた時だけにしましょう。
そして、相手の話を聞く時間を7割以上にしましょう。
自分の考えを言ってもいいですけど自分の意見を言った後にあなたはどう思うと考えを求めるようにしてください。
基本的にはカウンセリングを優先した方がよい。仕事ができる人に対してはコーチングのほうが有効です。
上位の役職者、仕事がうまい人ほど悩みがない人が多いです。こういう人は悩みが生まれた瞬間にすぐにアクションプランを決めてあとはやるだけにしてしまうのでもう悩む必要がないため。
悩みがない人に対しては徹底してコーチングです。あなたの仕事は世界中の誰もが認めるほど世界一レベルですかと聞いてみましょう。そうやってより高みをイメージさせると次のゴールが見えてやる気が出てくるはずです。
コーチングとカウンセリングの違いについて理解してもらえたでしょうか。
ここは結構奥深いですし実践して初めて学べることがたくさんあります。
<最後に>
・あなたは後輩にとって一生忘れないほど世界一の先輩でしょうか
未熟だから後輩なんです育てられる立場に今いるんです。それをどう育てるかは先輩にかかっています。未熟だからこそいつか振り返ったときに本当に素晴らしい上司に出会えて良かった。あの人に出会えて人生変わったと言ってもらいたくないですか。
誰かの人生に良い影響を与える先輩になりたくないですか?
先輩は後輩にとって感動レベルの仕事をすることが義務だと思っています。
では。